たちばなし

たち(Twitter:@Tachiazul)の業務用文字置き場。

マルチタスク中毒がキラッとプリ☆チャンにハマった話

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みなさん、こんにちは。
毎年この時期になると、我らが会長からアドベントカレンダーの告知が出されそれと同時に「そろそろ中谷育の誕生日だな」ということを考えるたちでございます。




この記事はTCU-CTRL場外乱闘 Advent Calendar 2021 - Adventar16日目の記事です。

前回はふかふかさんの環境構築に関する記事でした。
fuka-huka.hatenablog.com

私が大学院の研究室にいた2、3年前も、研究で使用するCUDAのバージョン関係で頭を抱えていた室員が何人もいたと記憶しております。既にこんなにも専門的な内容に取り組んでおられるとは、凄まじいですね。



はじめに

 みなさんはマルチタスクという言葉を聞いて何を連想しますか?最適なキーワードとしては『効率』が挙げられると思います。マルチタスクとは、複数の処理を同時に行うこと(byはてなブログ)。例えば、片耳イヤホンで音楽を聞きながらテレビを見つつ食事をし、片手が開くタイミングにスマホゲームをする、みたいな状況のことを俗にマルチタスクと呼びます。十分な時間のない人が効率よく様々なことをするために、複数の作業を並行することですね。しかし、タスクというくらいですから、ビジネスにおける意味合いの強い言葉でもあります。たくさんの仕事を同時に行う自分を想像してください。場合によっては隙間時間を埋められて好都合かもしれませんが、概して効率が落ちるイメージが浮かんでくるのではないでしょうか。そう、マルチタスクは一般的に言って効率が悪いのです。それなのに我々はマルチタスクをしてしまいます。
 この記事はそんなマルチタスク中毒の私の近況について、テキトーに書いていったものとなっています。それらしいことを偉そうに書いていますが、根拠は特にありません。ただの日記です。この記事で皆さんに伝えたい耳寄り情報みたいなものもありません。続きを読むのならその覚悟で。






マルチタスク中毒にとって最も苦手なものは文字を読むことだ。そしてその次が文字を書くことである。

たち


 マルチタスク中毒にとって最も苦手なもの……それは読書です。読書は文字を読み、自分の中で咀嚼するために脳のリソースをたくさん使います。故に、最もお手軽である音楽鑑賞と並行して行うことすら難しいです。そしてその次に苦手なものが文字を書くことです。


ゲームについて

 みなさんはゲームをしますか?おそらく多くの人が経験していることでしょう。私もゲームが大好きです。スマホゲームからe-sportsまで、幅広く好きです。さて、私にとっての最高累計プレイ時間のゲームや最も好きなゲームはともかく、近頃最もプレイしているのは原神です。

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一番やってるゲーム。健康を害する。
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Risk of Rain 2はおそらく私が最も好きなゲームの1つです

 原神はmihoyoが提供しているオープンワールドアクションRPGですが、その遊びの幅は広く、多種多様なコンテンツを有しています。私は去年の11月に少し触ってからすぐやめ、今年の1月下旬に復帰し、それからはほぼ毎日プレイしています。一方、RPGの金字塔、ドラゴンクエストの最新作の最新版であるドラゴンクエスト11Sについても、私は今年プレイしましたが、そちらはおよそ1ヶ月ほどの期間をかけて110時間遊んで終わりました。それはドラクエ11Sがつまらなかったわけではありません。むしろめちゃくちゃ面白かったです。RPGの中でもかなりのボリュームがあり、とても楽しくプレイさせていただきました。さて、このプレイ期間の差には、原神側に理由があります。そう、原神は数多スマホゲームのように、スタミナ制なのです。

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ドラクエ11Sのキャラクターではシルビアが一番好きです

 スタミナ制のゲームというのは、現実の時間経過と連動して溜まっていくスタミナというポイントを消費することでゲーム内の一部あるいはすべてのコンテンツをプレイできるゲームのことを言います。原神にはスタミナを消費せずに遊べるコンテンツがたくさんありますが、スタミナを消費するコンテンツで得られる報酬は特に有用であるため、プレイヤーはなるべく樹脂と呼ばれるスタミナを溢れさせないように毎日プレイすることを推奨されます。私が原神で主に力を入れているのはキャラクター育成であり、それにはスタミナをバリバリ使う必要があります。そのため必然的に毎日プレイするようになりました。そしてもう一つ、原神には毎日やるべき理由が存在しています。それがデイリーミッションの存在です。デイリーミッションは毎日プレイヤーに課される4つの簡単な任務のことで、このクリア報酬もデイリーミッションを毎日こなすことがゲーム内でも中長期的に見て最も効率の良い行いであるのです。そのため私は毎日デイリーミッションとスタミナ消費を行います。もはや生活の一部、日課と言っても過言ではないでしょう。
 さて、この日課ですが、私のような無限に時間が足りない一般的な人間にとっては退屈なものであります。新しいデイリーミッションや新しいスタミナ消費コンテンツが追加された直後は楽しいものですが、日数の経過とともにそれらは作業と化します。そこで私は無意識的に解禁しました。そう、マルチタスクを。

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ながらアニメ

 最初はマルチモニターを駆使してTwitterをチラチラ見ながらゲーム内で簡単な作業を行う程度のものでした。しかしそんなによそ見ばかりしていられないゲームでもあります。後に私は原神を片手でプレイするために、いわゆる左手デバイスのキー設定をカスタマイズしてプレイし始めますが、ここではまず並行作業の対象を変えることにしました。それが、アニメ鑑賞です。

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所謂左手デバイスです。机上型より握れるタイプの方がいいかなぁとか最近思っています

 少し話がそれますが、ゲームの作業に最も優れているサブタスクはラジオや音楽鑑賞、音声通話など、耳から受け取ることのできる情報を楽しむものです。しかし私はラジオや音楽をメインで楽しむタイプではありません。「おや、メインタスクはゲームでサブタスクがその他ではないのか?」と思った方、違うんです。作業と化したゲームは、サブタスクなのです。故に、スマホゲームの周回作業なんかもサブタスクです。原神の作業も、それと同類です。私はメインタスクを欲していました。そこで白羽の矢が立ったのが、アニメ鑑賞というわけです。アニメは少し目線をずらすだけで見ることができますし、たとえ目を離していても音声による情報が入ってきます。故に、例え見落としが多かったとしても脳内である程度補って『見た気分になる』ことができます。これはマルチタスクの弊害である『効率が落ちる』という欠点を上手く補完しています。こうして私はたくさんのアニメを"中途半端に"たくさん見てきました。片手間に原神をやりながら。

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マルチタスク中毒にとって最も苦手なものは文字を読むことだ。

 私は中学〜高校時代にはアニメが大好きで、よく見ていました。しかし大学生になり、さらに多くのことに興味が向き、時間がなくなるにつれてアニメを見なくなっていきました。なので私には、『興味はあるが見てこなかったアニメ』がたくさんありました。まずは思いつく限り、それらのアニメを見ました。
 原神をしながらアニメを見ているうちに、あることに気付きました。それは、中途半端に見るが故に、『自分にとってそこまで面白くなかった作品』をそこそこに見つつ、逆に『自分にとってとても面白かった作品』をリピートするという見方ができるのです。これにより、1周目では見落としていたシーンを2周目3周目で初めて見たり、新たな発見ができました。これが意外と楽しいもので、この頃の私が一番リピートしたのは進撃の巨人でした。シーズン1から最新話までを4周はしました。しかし、これだけ一つの作品をリピートしたことにも、もう一つの理由がありました。

『興味はあるが見てこなかったアニメ』が尽きる

 いまいちアニメの情報を集めていなかったため、興味がある作品のレパートリーというのも少なかったのです。アニメ1クール13話の短さに対して、原神の作業時間は毎日1〜2時間が無限です。そして社会人の生活は一瞬で過ぎて行きます。ちょっと前に見始めたアニメが、気付いたら終わっています。はじめの頃はそのサイクルの速さやよしとしていましたが、レパートリーが尽きてくると話は違います。


次のアニメを探す時間がもったいない……


時間の無いマルチタスク中毒者にとって、迷う時間というものは最も無駄なものです。目的であったアニメが、いつしか手段としての側面を強めていき、ついには重荷へと変化していたのです。たった数分、されど数分。私はこの迷う時間が嫌になり、アニメの代わりに某動画サイトの実況プレイ動画に浮気をしました。それでもなんとなくニコニコdアニメストアのアニメ一覧を見ていた折、一つのタイトルが目に入り、またたく間に私は妙案を思いつきました。

プリパラとの出会い

 そのタイトルとは、『アイドルタイムプリパラ』でした。いわゆる女児アニメです。私もアイドルゲームを嗜むオタクの端くれとして、プリパラの名前は知っていましたし、興味もありました。ただなんとなく、ハマれるか微妙だったので後回しにしていたのですが、レパートリーの尽きた私は動画一覧を開きました。そして、そこに書かれている内容に驚愕しました。

全51話

4クール分じゃないか!それはつまり、見始めてしまえば1クールアニメを見終わってから新たなアニメを探すまでの無駄な時間を3回も省略できるということである。かくして私はたった数分×3回分のためにプリパラを見始めたのである。

ニコニコdアニメストアの落とし穴

 「アイドルタイムプリパラ」がたまたま目に入ったというのにも、実はちゃんと理由があるのです。ニコニコdアニメストアでは、動画一覧が50音順になっています。そのため、あ行のタイトルほど目に入りやすいのですが、これが思わぬ悲劇?を引き起こします。なんと、アイドルタイムプリパラはプリパラシリーズの4シーズン目だったのです。私がそれに気付いたころには、既に1話の中盤でした。しかしそのタイミングで気付いたのであれば引き返せばいいだろう、とお思いでしょう。普通はそうです。しかし、困ったことに私はアイドルタイムプリパラの主人公である夢川ゆいがめちゃくちゃ好きになってしまったのです。開始数分にして。夢川ゆいは所謂2代目主人公です。今からプリパラファーストシーズンに遡ると、次にゆいちゃんに会えるのは3シーズン後。再生時間に換算するとおよそ3400分です。私はアイドルタイムプリパラの視聴続行を決断しました。

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この子が夢川ゆいちゃんです

プリチャンとの出会い

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 アイドルタイムプリパラを完走した後、プリパラを完走し、もう一度アイドルタイムプリパラを完走した頃、気になる情報を目にしてしまいました。

キラッとプリ☆チャンにゆいちゃんが登場するらしい

キラッとプリ☆チャンとは、プリパラも含まれるプリティーシリーズの最新作(2021年5月当時)でした。正直なところ、アイドルタイムプリパラにハマりすぎて、他のプリティーシリーズのアニメを見る気分ではなかったのですが、ゆいちゃんが出るのであれば話は別です。このままアイドルタイムプリパラの3周目に突入するのもなんだかなと思っていたところなので、私はキラッとプリ☆チャンの視聴を開始しました。もちろん原神をやりながら。

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マルチタスク中毒にとって2番目に苦手なものは、文字を書くことである。

キラッとプリ☆チャン(以下:プリチャン)の知識はほとんどありませんでした。Twitterでたまに目に入る萌黄えもちゃんの見た目だけ知っている程度で、傍目から見てもプリパラほどの勢いはないなと感じていました。そんな状態で見始めたわけですが、プリパラロスを引きずって、最初はいまいちのめりこめませんでした。

いつになったらゆいちゃんは出てくるんだ

こんなことを思いながら見ていました。しかし、大した不満ではありません。ここでもマルチタスクが生きてくるのです。タスクを複数こなすことで、一つのタスクの成果が薄くても、なんとなく時間を丸々無駄にした気分にならずに済むのです。「まあ別のタスクは進んだし」みたいな心境で、許せてしまいます。それ故に、プリチャンの視聴は自然と続きました。

プリチャンの魅力

 劇的な転機があったわけではありません。しかし私は、結果的にプリチャンにドハマリしました。それも、ゆいちゃんが出てくるよりも早く。その理由はたくさんありますが、大きく分けたら以下の3つになります。

作り込みが細かい

プリチャンは、シンプルに出来が良いです。後から見返してみると伏線の多いアニメでした。それも、わかりやすく種明かしするというより、気付く人は気付く程度のものが多かったりします。そういうところから、作り手の本気度を感じられるところが、同じく本格派である私にとって共感のできる作品足りえるポイントなのです。まさに今現代、最先端の価値観で作られていると感じさせる作品です。

過去作リスペクト

プリチャンは、10年以上続くプリティーシリーズの大きなくくりで言うと3作目にあたります。3年続いたプリティーリズムに始まり、プリパラの4年を経て、プリチャンが誕生したのです。プリティーシリーズは昔から過去作踏襲の要素が散りばめられており、わかる人にはわかるネタ、懐かしいネタがたくさんあります。私はプリチャン視聴当時はプリパラしか知らなかったので、プリティーリズムのネタは完全には分からなかったのですが、そこにある愛は感じ取れました。作り手のプリティーシリーズ愛の尊さに負け、私はプリチャン視聴後にプリティーシリーズ(キンプリも)視聴し、完走しました。

マルチタスク適正◎

 プリチャンは、過去のプリティーシリーズと決定的に違うところがあります。ここが賛否両論のもとにもなっているようなのですが、私はここを気に入りました。それは、『現実路線』であること。かつてのプリティーシリーズは魔法と現実(近未来)の境界が曖昧な設定が多かったです。プリチャンもそこは変わりませんが、リアル路線と銘打たれているだけあって、ほぼ全ての事象に近未来的な科学技術で解決できるような理屈付けがなされているのです。また、『努力が必ずしも報われるものとは限らない』ということをポジティブに表現されているのです。そしてそれが、押し付けがましくない。私はその、薄っぺらい綺麗事の予定調和のようなありふれた展開から逸脱した、現実的なメッセージ性に、静かに感動しました。
 具体的な例を挙げると少しネタバレになってしまいますが、『主人公陣営への妨害をしてくるキャラがほぼいない』ことがポジティブなメッセージ性に繋がっています。お話を作る際に、ストーリーに起伏をつけたい場合、最も簡単な方法は故意に他人の足を引っ張る存在を登場させることです。そして最終的に改心させたり、悪事にも理由があったとフォローを入れる。これだけで話が転んでいく上に、幅のある魅力的なキャラクターが誕生します。しかし私から言わせてもらえば、それはある種のテンプレートであり、逃げです。私にとってはそれは典型的なありふれたものになってしまっており、面白くはありません。さらに言うと、やはり他人の妨害をして価値を狙う行為は、いかなる理由があれど大なり小なりマイナスポイントです。その点プリチャンは、そういう展開が著しく少ないです。故に、展開の起伏は緩やかなのですが、一話一話が割と独立していて面白いのです。
 ダメ押しにもう一つ。1クール12話完結のよくあるアニメにおける、最終話の盛り上げに向けて10話11話を暗い雰囲気に落とす手法……私は10話病と呼んだり呼ばなかったりしていますが、あれがプリチャンにはほぼありません。正直言って私はあの10話11話の助走期間が大嫌いでして、一度通しで見るだけでも嫌なのですが、アニメの周回においては最悪の障害になるのです。要はその話数はつまらない期間になるわけですから。嫌ならそこだけ飛ばせばいいと思われるかもしれませんが、マルチタスク中毒にはその作業すら億劫なのです。プリチャンは、そんな10話病にかかっていません。ここまでダラダラと述べてきた不快要素が、プリチャンには少ない。それ故に、マルチタスクが捗るのです。

 そんなわけで、私はもうプリチャン全話を6周はしました。ライブにも行きました。終いには「プリチャン各話見どころリスト(仮)」なるデータを作り始めたのですが、途中でやめてしまいました。その理由はもちろん、マルチタスクが捗らないからです。

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まあいつか完成させたいですね。

終わりに

 締切が近づいて来たので、そろそろ締めようと思います。やりたいことがたくさんあって時間が足りない欲張りな皆さん、私と一緒にマルチタスク法でいろんな楽しいことを中途半端にダラダラと続けようではありませんか。やりたいことが尽きないことはもやもやするかもしれませんが、それは人生にとっていいことです。マルチタスクで進捗を遅らせよう。進捗じゃなくて、心を満たそう。そしてキラッとプリ☆チャンのアニメを見よう。以上です。
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あっ、そうだ。

プリティーシリーズの最新作
ワッチャプリマジ!
毎週日曜ごぜん10時~
テレビ東京系列6局ネットにて好評放送中!!
まだ始まったばかりだから見よう!!!!

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明日はwithさんの記事です。予定通りならゲーム制作に関する内容とのこと。私もゲームを作っていた大学時代を懐かしみながら読ませていただきます。よろしくお願いします。